人にはそれぞれ劣等感を抱えていることやコンプレックスを感じていることがあります。
劣等感やコンプレックスの内容は人それぞれ。そしてその重さや影響も人それぞれです。
劣等感やコンプレックスに苛まれて毎日が苦しいという人も少なくないでしょう。
この記事では劣等感やコンプレックスと上手に付き合い、克服していくために知ってほしい考え方や行動について紹介していきます。
劣等感やコンプレックスを克服するための考え方
劣等感やコンプレックスを感じて苦しい人はまず自分の中に抱える劣等感やコンプレックスに対する考え方を見直す必要があります。
苦しんでいる原因となっている劣等感やコンプレックスを客観的に見た上で、自分でその劣等感やコンプレックスを受け入れ、どう付き合っていくかを考えていくためには非常に重要です。
劣等感やコンプレックスを他人軸で見る
まず客観的に考えるためには悩みの原因となっている劣等感やコンプレックスを「他人軸で見る」ことです。
あなたは過去にした失敗を思い出して今でも恥ずかしくなるようなことってありませんか?
私は数知れずあります。
一人で思い出しては「ア゛ア゛ア゛ア゛ーーーー」と一人で悶絶します。
授業で発表する時にみんなの前に出て発表をしたら思いっきり噛んだ
とか
ウケを狙って言ったことがガッツリスベった
とかエピソードは人それぞれですが、思い当たることが1つくらいありますよね。
きっと自分の黒歴史なので思い出したくもないということばかりでしょうが、これを当時その場にいた人に覚えているか聞いてみてもまず覚えていません。
うっすら覚えていたとしても「ああ〜、そんなこともあったかもね〜。」くらいでしょう。
ただ、自分は忘れられない記憶として残ってしまっている。こういったことは本当に多くあります。
他人であれば全く覚えていないようなミスも自分のことになると許せなくて、認めたくない耐え難い失敗として記憶されてしまうことは珍しくありません。
「他人軸で見る」ことで、他人からすると気にもとめないようなことを自分自身が過大評価して劣等感やコンプレックスの原因になってしまっていることを客観的に見て、評価することができます。
今、あなたが抱えている劣等感やコンプレックスを一度「他人であればどうか?」という視点で考えてみましょう。
こうすることで、劣等感やコンプレックスの原因を客観的に見ることができるようになり、「あれ?意外に大したことじゃないかも?」と気づくきっかけになるかも知れませんよ。
友達にアドバイスをするつもりで考える
他人軸で考えると言われてもピンとこないという人は「もし自分の悩みと同じ悩みを仲の良い友達が抱えていたとしたらどうアドバイスをするか?」という視点で考えてみるのがいいでしょう。
人間は自分が正しい判断をしなければいけないと感じた時には間違った判断をしやすいというバイアスを持っています。
このことをソロモンのパラドックスと言います。
一方で他人へのアドバイスは的確にできます。
自分のことになると途端にうまくできなくなる性質があるんです。
このバイアスをうまく活用するのが「友達にアドバイスをするつもりで考える」ということです。
友達にアドバイスをするつもりで考えることで的確な判断力を持った上で、劣等感やコンプレックスと向き合うことができます。
違う角度から見てみる
劣等感やコンプレックスは時として長所の裏返しでもあります。
劣等感・コンプレックス | 裏返すと |
---|---|
飽きっぽい・長続きしない | 好奇心旺盛でチャレンジ精神がある |
怒りっぽい | 情熱的でパワフル |
臆病で失敗が怖い | 注意深く、慎重に物事を判断できる |
というように、角度を変えてみることで違ったいい面として考えることもできます。
劣等感やコンプレックスを感じているということは、マイナスの感情で捉えてしまっている状態ですが、角度を変えてみればプラスの側面も同時にあります。
ネガティブな要素としてばかり考えていると自分の劣等感やコンプレックスを素直に受け入れることは難しくなりますが、ポジティブな要素としても見ていくことで「飽きっぽくて、仕事が長続きしないところもあるけど、良く言えば好奇心もあるし、新しいことにチャレンジしてみるのは苦じゃないかも!」と劣等感・コンプレックスを自分の中でも受け入れやすくなりますよね。
劣等感やコンプレックスと上手に付き合っていくためには、自分の中で抱えていることを否定的に考えるのではなく、こういう感情があるんだなと受け入れることが第一歩になります。
劣等感やコンプレックスを克服するための行動
考え方を身につけたら次はどういう行動が劣等感やコンプレックスの克服に役立つかを紹介します。
考え方という土台を作って、行動で自信を深めていくことが劣等感やコンプレックスの克服には大切です。自分がどういったことをしたら劣等感を感じなくなるかと行動に飛びついてしまいがちですが、考え方の土台が無ければ実感が伴ってきません。
まずはしっかり考え方を整理した上で行動も見つめ直しましょう。
悩んだときこそ「何をするか」考える
劣等感やコンプレックスが心の中から離れない時は、どうして自分はダメなんだろうとかなぜこんな風になってしまったんだろうという「なぜ・どうして」を考えてしまいがち。
「なぜ・どうして」を考えるループに入ってしまうと気持ちは落ち込み、やる気は無くなり、絶望感に心を打ちのめされてしまいます。
こうしたときに劣等感に立ち向かうには「何をするか」「何ができるか」という視点を持つと前を向くエネルギーを持つことができます。
前向きになれる言葉の記事でも紹介していますが、「何をするか」「何ができるか」という問いかけは過去を振り返るのではなく、今に焦点を合わせた考え方です。
過去は変えることができません。
だからこそ「今」に焦点を当ててできることを探し挑戦することが自分自身で出来ることです。
「何をするか」「何ができるか」を考えることで、気持ちが前を向く切り替えのスイッチをいれることができるので、劣等感やコンプレックスに立ち向かう第一歩になります。
運動をする
運動はストレスに対する最強の対処法です。
うつ病の対策としても運動は取り入れらており、運動をしている人はストレス耐性が高く、記憶力や創造力、注意力、集中力も高まることが研究からもわかっています。
おすすめは朝の散歩。
朝の15分~30分、できれば早歩きで軽く息が切れるくらいの強度で行うことで効果が期待できます。
さらに朝日を浴びることで体内時計がリセットされ、睡眠リズムが整えられる効果も期待できます。
睡眠もストレスに抵抗する最強の対処法の1つです。
朝にきっちり起きて、運動をして朝日を浴びることで運動の効果と睡眠の質を高める効果が一気にゲットできるので、朝の散歩はおすすめです。
人に感謝する・親切にする
人に感謝したり、親切で何かをしてあげたとき、心の中がほわっとする感覚ありますよね?
人間は人に感謝したり、親切にしたりするとオキシトシンというホルモンが分泌されます。
オキシトシンにはストレスを抑え、精神的な安らぎを与えてくれる働きがあります。
劣等感やコンプレックスを感じるときは孤独感を感じることも多いです。
彼氏・彼女がいないとか、、
孤独はツライっすよね、、うぅぅ、、
孤独感は大きなストレスになる要因です。
そんな時には人に感謝する・親切にすることで、オキシトシンが分泌されて精神的な安らぎを感じるようにしましょう。
どんな小さなことでも大丈夫です。
電車で席を譲るとちょっと気恥ずかしいような、でもちょっとした充実感ありますよね。
アレを感じてるとき、オキシトシンがドバドバ出てるはず!
こうして他人と小さなつながりを得ることで、驚くほど安心感と充実感を感じられますし、前を向く力にもなります。
感謝したり、親切にすることは意識しないとなかなかその場面に出会わないことも多いので、意識的に探していくようにするのがいいでしょう。
ちょっと難しいことにチャレンジしてみる
劣等感やコンプレックスに立ち向かい、克服するためには「何をするか」を考え、運動をしてストレス耐性を高め、人に親切にして精神的な安らぎを感じ、最後は一歩踏み出すことが必要です。
一歩踏み出す勇気を出してチャレンジすることで本当の意味での克服に近づきます。
新しいことを行うと、学びを得て、ワクワクする感覚を感じることがあります。
続けていくと上達したり、うまくこなせるようになりますよね。
上達や成長を自分で感じられるようになるとドーパミンというホルモンが分泌されます。ドーパミンは幸福感を感じるホルモンです。
ドーパミンが分泌されるとやる気が出て、充実感を感じることができます。
劣等感やコンプレックスの克服にはやる気、だいじ!
チャレンジというと大きな目標に向かうイメージがあると思います。
ただあまりに大きな目標にいきなり向かうのはダメ。
目標は頑張ればギリいけるかな?くらいが最も意欲が高まり、モチベーションを維持しやすいという研究結果が出ています。
目標がでかすぎると意欲もモチベーションも維持が難しくなります!
目標にチャレンジするときは目標を細切れにして、小さなステップを重ねていくことが成功の秘訣です。
本当に小さなステップにして、出来たら自分を認める。それを繰り返すことで元々の目標に近づき、さらには自分への自信を取り戻すことができます。
まとめ
劣等感やコンプレックスに悩んでいる人は「どうしたらいいか」と具体的なアクションをいきなり考えるのではなく、まず考え方を意識して見直すというところから始めていくことがおすすめです。
劣等感やコンプレックスを克服する考え方
- 他人軸で劣等感やコンプレックスを見る
- 友達にアドバイスするつもりで考えてみる
- 違う角度から見て、意識して多角的に捉える
この考え方を身につけ、自分自身が劣等感やコンプレックスを抱えていることを受け入れられてから何をするかだったり、克服へ向けた具体的な習慣を身につけていきましょう。
劣等感やコンプレックスを克服するための行動
- クヨクヨ悩むときは「何をするか」考える
- 運動を習慣にしてストレス耐性を高める
- 他人に感謝する・親切にする
- ちょっと難しいチャレンジに取り組む
劣等感やコンプレックスは長い時間をかけてあなたを蝕んでいるものです。
短期で劇的に改善する方法ということはできません。
日々、悩みと向き合い少しずつ自信を取り戻していくことを積み重ねていくしかありません。
長く、辛い挑戦になるかもしれませんが、1つずつクリアしていきましょう!
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