自分が自分らしくいていいと感じられるかどうかは生きていく上でとても重要です。
自己肯定感を高める方法やテクニックは今盛んに言われています。
子育てにおいても子供の自己肯定感を育むことは重要と言われていますが、一方で大人の顔色を伺うような子供が増えているとも言われています。
家でもお子さんがお母さんの顔色を伺っていたりすることはありませんか?
子供の自己肯定感が低い原因はもしかすると親であるあなたにあるかもしれません。
この記事では、子育てにおける自己肯定感とはどういうものなのかや子供の自己肯定感を高める方法について紹介します。
自己肯定感を育てることは子育てで最も重要
内閣府の発表によると、日本の若者は外国に比べて自己肯定感が低いようです。
日本の若者は諸外国と比べて,自己を肯定的に捉えている者の割合が低く,自分に誇りを持っている者の割合も低い。
日本の若者のうち,自分自身に満足している者の割合は5割弱,自分には長所があると思っている者の割合は7割弱で,いずれも諸外国と比べて日本が最も低い。年齢階級別にみると,特に10代後半から20代前半にかけて,諸外国との差が大きい。
内閣府
自己肯定感は自分が存在していて良いと思える感情ですから、生きていく上で最も大切な感情と言っていいでしょう。
子育てにおいては我が子の自己肯定感を育てることが最も重要となります。
子供の自己肯定感を育てるには子供に愛情を注ぎ、愛されている実感を子供自身が得ることが必要です。
愛されることを知っている子供は愛することも身につけられます。
自分を愛し、愛を注げる人間になってもらえるようにサポートすること、これこそが子育てで最も重要なことです。
子供の自己肯定感の育て方
子供の自己肯定感を高めるために親が出来ることはまず子供に愛情を注ぎ、愛されている実感をしてもらうことです。
ただ、そうは言っても子育てには正解がありませんし、自分自身の子育てが正しいかどうかもわからなくて不安に感じる人は大勢いるのではないでしょうか。
自己肯定感を育てるにはどうしたら良いか、具体的な方法を紹介します。
かわいい・好きを言葉にして伝える
生まれてすぐの赤ちゃんはかわいいですよね。
まだしゃべることも出来ず、手足をバタバタさせるくらいしかできない頃はきっと多くの親御さんが言葉を返してくれない赤ちゃんに「かわいいね〜」って声をかけていたと思います。
成長して、つかまり立ちをし、歩けるようになり、しゃべって自分の意思を伝えられるようになってくると「かわいいね〜」って話しかけることが減ってきます。
中には育児の大変さから子供をかわいいと思えない、という悩みを抱えている人もいるかもしれません。
自己肯定感を育てるには愛情を注ぐことが大切です。
まずはお子さんを心から愛せるようになることが必要です。
なかなかかわいいと思えないという人も、すでにかわいいと思っている人も言葉にして「かわいいね」「好きだよ」と子供に伝えてください。
言葉にすることで子供は愛情を実感し、自分自身もそう思えるようになってきます。
言葉は不思議なもので「かわいいと思えない」と思っていても繰り返し言葉で伝えることで自然とかわいいと思える感情が芽生えてくるものです。
甘えを受け入れる
「かわいい、好きだよ」と言い続けることは重要ですが「いつまでも甘やかしてもいいのか?」と不安に思う人もいるかもしれません。
「かわいい、好きだよ」というのは子供に対して愛情を示す言葉です。
子供を認め、肯定するものであって甘やかしているわけではありません。
子供は成長するにしたがって保育園や幼稚園、小学校など親のいないところでの行動することが増えていきます。
そうして自分でできることが増えていきます。
その過程でふと子供は親に甘えたくなることがあります。
明確な理由はなくとも安心したいために甘えたくなるのです。
その時は甘えを受け入れてあげましょう。
例えば小学校で友達とケンカしてしまったとき。
「今日、○○ちゃんとケンカしちゃったの。」
こういったことは子供が甘えたいサインです。
このときに「そんなことぐらいで!」とか「自分でなんとかしなさい!」というのは甘えを拒絶することになります。
甘えたいときに甘えられることは子供にとっては自分の存在を親に認めてもらえる瞬間でもあるのです。
子供に否定+命令語は使わない
「早く準備しなさい!」
「早くご飯食べなさい!」
「早く寝なさい!」
家庭ではよくお子さんにこんな声をかけているのではないでしょうか。
おそらく少しずつ出来ることが増えていく2歳くらいからこんな声かけが増えてくると思います。
先程のようなシチュエーションで注意したいのが、否定的なニュアンスを含む言葉を付け加えてしまうことです。
「早く準備しなさい!」 → 「とろいんだから、早く準備しなさい!」
「早くご飯食べなさい!」 → 「ぐずなんだから、早く食べなさい!」
「早く寝なさい!」 → 「朝起きれないんだから、早く寝なさい!」
否定を含むニュアンスは「自分はダメな子なんだ」という意識を持たせることになります。
忙しい日々の中ではついこのような言葉が出てしまうこともあるでしょう。
ですが、親子であっても人格を否定する言葉を使ってはいけません。
感情的な言葉が出てしまいそうなときは5秒間だけ待ってみてください。
その時に何に怒っているのか、なぜそうして欲しいのかを一瞬考えてください。
不思議と感情的な怒りが落ち着くはずです。
これはアンガーマネジメントという怒りをコントロールする技術の一つです。
育児をしていく上では、否定を含んだ言葉をかけてしまうことはやってしまうこともあるでしょう。
大切な自己肯定感を育てるためには感情的な言葉はグッとこらえましょう。
自己肯定感を育てる上での誤解されやすいこと
子育てに関しては今たくさんの情報が溢れています。
その中には信ぴょう性の怪しいものであったり、本質を理解しないまま熱心にその子育て論を信じている親御さんもいるように思います。
自己肯定感を育てる上で誤解されがちなことを取り上げてみます。
ほめる子育てだけでは自己肯定感は育たない
ほめて怒らない子育て、というのがちらほらと耳にすることがあります。
ほめることは自己肯定感を育てるような感覚があると思います。
ですが、ほめること自体が自己肯定感を育てることにはつながりません。
自己肯定感は、自分が自分らしくいられるために必要な感情です。
ほめられることイコール自分を認めてくれる、自分を好きでいてくれると子供が思ってしまうのは間違いです。
ある種の承認欲求の塊になってしまうだけです。
また、ほめられることが存在意義になってしまうと、他人との違いを極度に恐れるようになってしまうこともあります。
他人は他人、自分は自分と思えることこそが自己肯定感のありかたです。
ほめる子育てに依存しすぎることは危険です。
愛情とともに行動の責任を教えることが自己肯定感を育てるためには必要です。
ほめられることが行動原理ではなく、自分の責任において行動することができるように教えてあげることが親に求められることでしょう。
子供にあれこれ手を出しすぎない
例えば脱いだパジャマの片付けはお母さんがする。
朝起こすのも、ご飯のあとの食器の片付けもお母さんがする。
こういうご家庭は多いでしょう。
確かにお母さんがやってしまったほうが早く片付きます。効率的です。
これ以外のシーンでも親があれこれと子供に先回りをしていることはありませんか?
これは子供を甘やかすことにほかなりません。
自己肯定感を育てるには自分の行動の責任を負わせるということも重要になります。
上手に出来なかったから次はできるように原因を探り、手段を考える過程を踏むことで自信と考える力が養われます。
親が先回りしてうまくできるようにするのはその機会を奪うことです。
失敗は成功のもとと言われるように、ある程度の失敗する機会は子供には必要です。
それを見守り、成長を促すことは親に求められる力でもあるのです。
自己肯定感を高める子育てについてのまとめ
いかがでしょうか。
自己肯定感は目に見えるものでもなく、数値化することもできるものではありません。
自己肯定感が低いのは親のせいというのも一部では間違っていないでしょう。
価値観も多様化している時代においては自己肯定感を持ち、自分らしく生きる力はより重要になってくるでしょう。
お子さんの幸せな将来のためにも自己肯定感を高める子育てにぜひ取り組んでみてくださいね。
もしあなた自身が自己肯定感を持てずに悩んでいるならこちらの記事もご覧ください。
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